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敷地は瀬戸内海に囲まれた島の中腹にある。敷地からは瀬戸内海の水平線や、向かいに浮かぶ島の町並みが見渡せ、耳を澄ませば波の音や、木々の葉の音、そして潮の香りがする素晴らしい景観が広がっている。
全体の空間構成としてまず、既存の木々を残す位置で南北に伸びる細長いプランにした。
リビングとルーバー柱に囲まれたオープンスペースは内と外とを曖昧につなぎエントランスからデッキ・下の畑まで続き、リビング・DKを中心に北面に伸びる形で和室・浴室・寝室と南西の海に対して開いている。
この素晴らしいロケーションを形成しているものは海・山・遠くに見える島々、そして切妻や寄せ棟の点在する古い町並みである。こうした地域の町並み、文化的な面に配慮し外観はシンプルな切妻を選択し、リビングまでを登り梁の構法にすることで、南面のルーバーとリビングを軽快なものにしている。また、天井高で各部屋との変化を持たせた。
そしてクライアントが年を重ねると同じように、この自然の中で年々深みを増すもの、手作りの質感が残るようなものとして、「木・いぶし瓦・土間に埋め込んだ備前焼・打放しコンクリート・珪藻土・竹など」出来るだけ素材感のあるものを取り入れた。
雨・風・光とともに四季を感じながら、10年・20年後と、ゆるやかに時間をつなぐ風景として佇む姿が楽しみな家である。
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